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2014.03.13 THU - 読書ブログ

子供の貧困について考える 最終的には子供も大人も全てを巻き込んだ社会全体の豊かさを奪う

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書) 阿部 彩 (著)
子どもの貧困II――解決策を考える (岩波新書) 阿部 彩 (著)

を読んだ。さまざまな社会的な不公平の最終的なしわ寄せは子供達にやってくる。そして、そのしわ寄せは社会全体を蝕む。子供の貧困を生み出している、大人達の不公平は、大人達だけではなく、子供達、そして最終的には子供も大人も全てを巻き込んだ社会全体の豊かさを奪う。貧困問題で一番私が気になるのは教育費が払えなくなることだ。子供の頃の貧困をハングリー精神にして成り上がった!という話をたまに聞くけど、それは『誰かがどこかで教育を負担してくれていた』からだ。それは特定の個人ではなく、社会全体で誰かが負担していたことの方が多い。奨学金制度や各種子供を支える公的制度だ。

しかし、大学の教育費はドンドン上がり、日本人の年収は二極化していく。税金は上がり、生活はドンドン苦しくなる。そんな社会になると、子供達に対する教育費がドンドン削られていく。教育を受けないと『子供の頃は貧乏だったけど、大人になったら頑張って挽回した!』というサクセスストーリーがうまれにくくなる。学校にもろくに行けず、親が貧乏であれば読書代すら出せないだろうから本を読む習慣すらない。更に言えばこれからの未来、図書館が維持されず、本を無料で読める機会すらなくなるかもしれない。そんな子供達が大人になった時、しっかり教育を受けてきた人達と競争をするときに大きなハンディを負ってることになる。

就活の時にきちんと勉強しなかったから君は大卒じゃない、あるいは、大学でも良い大学を卒業してない。それは君の責任だ!という論理は子供達の教育を社会全体で支えていることが前提になる。社会全体で子供の教育を支えないで、子供達に『勉強しなかったのはあなたのせいでしょ』という自己責任論を押しつけるのはあまりにも可哀想だ。そういう子供達がこれからドンドン産まれる可能性がある。そして、そういう子供達ばかりになったとき、社会全体の広い意味でも豊かさは大きく損なわれる。

子供の貧困問題は自分たちの問題でもある。例え自分が今、金銭的に豊かだったとしても、貧困問題は他人事じゃない。社会全体が豊かであるためにも、子供や他人の貧困問題は自分と同じように考えることがとても大切だと思う。出来れば学費は全て無料。子供の公共交通機関の料金や学校給食代くらいは無料にしても良いと思うのだがね。

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清水 有高

清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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