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2020.02.09 SUN - 読書ブログ

愛着障害 子供時代を引きずる人々 岡田尊司さん 感想。良くも悪くも三つ子の魂百まで。



今日の読書ブログ。「愛着障害 子供時代を引きずる人々 岡田尊司さん」(京大医学部出身の精神科医)を読んだ。私も子どもの頃色々家庭の離婚とかあって大変だったのでこういう本は非常に興味がある。この本には「子供時代に愛情に満たされなかった人は大人になっても健康、キャリア、恋愛などで不利になる」と書いてある。

この記事では愛着障害を、子どもの頃大切にされなかった人が抱えている問題、とわかりやすく噛み砕いて書くことにする。専門的に勉強したい場合は岡田さんの本を読んでみてほしい。

例えば岡田さんは子どもの頃大切にされなかった人達はストレスに脆く、うつになりやすいと書いている。
愛着障害や不安定型の愛着スタイルを抱えた人たちの生涯をストレスと病という観点で振り返れば、彼らが総じてストレスに敏感で、健康も優れず、精神的にも危機に陥りやすかったことがわかるだろう。子どものころから、夜尿症や神経質といった問題が多いのもそのためだ。
更に岡田さんのは子どもの頃大切にされなかった人(不安定な愛着スタイルを持つ人)は健康や寿命にまで悪影響があると言う。
愛着スタイルが対人関係から健康まで左右する

その人の愛着スタイルは、対人関係に本質的とも言える影響を及ぼすだけでなく、内面の在り方や、自己コントロールの仕方、ストレスに対する敏感さにも反映される。何を望み、何を恐れ、どのように自分を守り、どのように自分を律しようとするか──意思決定と行動選択の根幹に関わる部分でも、見えない腕となって結果を操っているのである。

それぞれの愛着スタイルは、「作業モデル」と呼ばれる行動のプログラムをもっている。それは、幼いころからこれまでの人生のなかで作り上げられてきた、行動や反応の鋳型であり、判断基準である。

このプログラムは、幼いころの体験ほど強く組み込まれるが、その後の体験によっても、ある程度修正が加えられる。このプログラムの特異な点は、単に心理学的な解釈や行動選択に関わるだけでなく、ストレスに対する耐性のような生理学的な反応までも左右し、健康や寿命にも大きく影響することである。

たとえば、不安定な愛着スタイルをもつことは、高血圧になりやすい遺伝子をもって生まれたのと同じくらい、健康を脅かす要因となり得るのである。その意味でも、愛着スタイルは、後天的に身についたものでありながら、遺伝子と同じくらい、あるいはそれ以上に、人生を左右しているのである。

岡田 尊司. 愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書)
もはや三つ子の魂百まで、子どもの頃大切にされなかった人はその後不利な人生を歩むしか無いのか?と言うくらい悲しい意見が並んでいる。

しかし、それだけではない。そのような意見と同時に「愛着障害を乗り越えた人、あるいは乗り越えようとしている人は世の中に対して何か大きな事を成し遂げる可能性がある」(乗り越えた人だけではなく乗り越えようとしている人も含まれるのが重要)とも書いてある。むしろ本にはもっと苛烈に
「愛着障害はほとんど不可欠な原動力であり、愛着障害をもたないものが、偉大な創造を行った例は、むしろ稀と言っても差し支えないだろう。」
と言い切ってる。安定した家庭に育って愛情に恵まれた人々にとっては、既存の価値観を破壊して新しい価値を創造する事は、命を懸けるまでには必要性をもたないとまで言っている。

子供時代に大切にされなかった人は子供時代に大切にされた人よりも様々なハンデを背負っている。しかし、大切にされなかった人の中にはごく一部だけ大きな事を成し遂げる可能性がある。獅子は千尋の谷に子供を突き落とすと言うが、這い上がってきた人だけが何か強い事を成し遂げるパワーを持つのだろう。

だけど、子供時代に親が離婚して悲しい思いをした私からすると、そのパワーが持てる可能性を子供の選択によって与えられたわけではなく、周りの都合の結果仕方なく与えられているならあまり嬉しい物ではない。とはいえ、今更過去に戻れるわけでもないのでそういう自分と付き合って行くしかないのだろう。

子供時代をどう過ごすかがその人の大人になってからの人生も左右するのはとても重たい事だ。私がお金を稼げるようになったことも、私がうつで倒れたことも、その多くの要因が「三つ子の魂百まで。」で形成されているならどうすればいいのだろうか?大人になってから得た幸福と不幸が起きた原因、大人になってから望む願望が達成出来るかどうかなどは子供時代を無視して語ることは不可能なのかもしれない。

岡田さんはこの本の中で子供時代がここまで大切であると言うことは多くの専門家に一部の例外を除いて共有されておらず、見過ごされていると書いている。つまり、子供時代の傷が原因で起きてる問題をカウンセラーや専門医に相談をしても、見過ごされて問題が解決しない可能性が高いという事だ。

この本が語る問題提起は「子供時代を重要視しよう」つまり「子供を大切にしよう」というメッセージに繋がる。自分の子どもの頃の原点を悲しみ、慈しみ、大事に出来る人は自分以外の子供も大事に出来るようになるだろう。いま、色んな事で苦しんでいる人も、子供を救いたいと思う人にもとてもオススメの本。

愛着障害~子ども時代を引きずる人々~ (光文社新書)
https://www.amazon.co.jp/dp/B009KZ435E/
著者について
岡田 尊司(おかだ たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退・京都大学医学部卒、同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神医学教室にて研究に従事。現在、岡田クリニック院長(枚方市)。山形大学客員教授。著書に『シック・マザー』(筑摩選書)、『アスペルガー症候群』『境界性パーソナリティ障害』(以上、幻冬舎新書)、『パーソナリティ障害』『統合失調症』『子どもの「心の病」を知る』(以上、PHP新書)など多数。小笠原慧のペンネームで小説家としても活動し、『DZ』『手のひらの蝶』『風の音が聞こえませんか』(以上、角川文庫)、『サバイバー・ミッション』(文春文庫)などの作品がある

内容紹介
「人に気をつかいすぎる」「親しい関係が苦手」「依存してしまいやすい」「発達障害と似たところがある」「意地っ張りで損をする」――その裏側には、愛着の問題がひそんでいる! 3分の1の大人が「愛着」に問題を抱えていると言われる今、人格形成の土台ともいうべきこの「愛着」を軸に、生きづらさやうつ、依存症などの問題を克服するうえで、新しい知見を提供する。

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一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験し投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学で講演多数。読書を経営に活かし自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。読書を通じて色々な可能性をみんなに伝えていきたくてこのチャンネルを運営中。月1,500冊以上の読書をして、それとは別腹で漫画も毎月数百冊読む。趣味はパイプ、葉巻、写真撮影、旅行、喫茶店&本屋巡り。

2018年にとても悲しいことがありうつ病に。2年近い闘病を経てその期間はYouTubeもかなり休みがちになりました。最近ようやく少し元気になり、YouTubeなどの活動も再開しています。

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清水 有高

清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

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