トップページ  » 読書ブログ  » ネガティブな感情を否定して消そうとすると余計にネガティブになる。不安に押し潰されそうになったときの回復の仕方。今回は頑張ってネガティブそうな表情をしてる自分の写真を探してサムネにしました(笑)

2019.11.23 SAT - 読書ブログ

ネガティブな感情を否定して消そうとすると余計にネガティブになる。不安に押し潰されそうになったときの回復の仕方。今回は頑張ってネガティブそうな表情をしてる自分の写真を探してサムネにしました(笑)



ネガティブな感情を否定して消そうとすると余計にネガティブになる。不安に押し潰されそうになったときの回復の仕方。今回は頑張ってネガティブそうな表情をしてる自分の写真を探してサムネにしました(笑)

去年色んなことがあってうつ状態が酷くなってそこからよくなった私が学んだ事は「不安を消そうとすると余計に不安が増える」という事でした。不安というのは何の理由も無く存在しません。うつ病的な不安があったり、何かしら問題(借金、浪費、離婚、病気、人間関係など)があってそれが原因で不安になったりします。

不安という感情がとても大好き!という人はいないと思います。病気に例えるなら不安は原因では無く症状です。不安は風邪の際の熱や節々の痛み、くしゃみ、鼻水、喉の痛みのようなものでとても辛いです。不安を歓迎することはしたくないし、不安を消そうとしたくなります。

さっきの例で挙げるなら風邪を治すなら風邪の原因を絶つ必要があります。風邪になった原因は疲労困憊なのかもしれないし、不摂生かもしれない、夜中にお腹出して寝てたからかもしれません。そういう元々の原因を絶つこと無く、薬飲んで熱が下がったから「治った!」と思っていたらどうなるでしょうか?一時的には乗り越えられるかもしれないですが、下手するともっと大きな病気になるかもしれません。

不安も同じで不安に囚われるととにかく不安を消すことが目的になってしまいがちです。でも、大切なのは不安が生まれている原因を絶つことですよね?人間というのは面白いもので恐怖にさらされて不安になると非合理的な買い物をしたりするようになります。

例えば最近こんな本を読みました。「スタンフォードの自分を変える教室」という本です。最近、安全保障や哲学とか非線形科学とかばかり読んでいたのでちょっと気分転換にこういう軽い本が読みたくなったのです。

そこに「人が死ぬニュースを見ると人は高級ブランドが欲しくなる」という文章を発見しました。

人が死亡したニュースをテレビで観た視聴者は、高級車やロレックスの時計など、贅沢品の広告に購買意欲をそそられることがわかりました。ロレックスをしていればミサイル攻撃から身を守れるわけではありませんが、そういう品物を所有することで自己のイメージが高まり、パワフルになった気がするわけです。

ケリー・マクゴニガル. スタンフォードの自分を変える教室



これはとても面白いなあと感じました。自分が何か脅威にさらされている、不安を感じている、と意識的にせよ無意識的にせよ感じると人間は「何か自分を守ろう!」と思って高級ブランドを買うのです。確かにユニクロを買うよりルイヴィトンを勝った方がパワフルになった気になりますし、1,000円の時計よりロレックスのほうが自分が強くなった気がします。

でも、ぶっちゃけ何にも強くなってませんよね?(笑)それよりも身の危険を感じるなら空手教室に通うとか、オートロックのマンションに引っ越すなどのほうが余程論理的です。ロレックスなんか安くても100万、高いと500万とかします。空手教室に通った上で引っ越し資金出してもお釣り来るでしょ。

このように人間は不安になると

「不安に対処してるつもりで益々不安が解決しない方向に行く」

という生き物なんです。これで自分を責める必要はありません。人間はそう言う思考をする生き物なのです。
ただ、この「スタンフォードの自分を変える教室」の中には肝心の「人が死亡したニュースをテレビで観た視聴者は、高級車やロレックスの時計など、贅沢品の広告に購買意欲をそそられることがわかりました。」と書いてある根拠はなんの研究に基づいて出されたのか?について書いてなかった(笑)書いてたっけ?(スタンフォードのセンセーが言うことだから信じなさいって事か?)

他にエビデンスはあるのか?と思って調べたらこんな短い論文が出てきました。

死の恐怖とブランド選考に関する研究
http://www.yhmf.jp/pdf/activity/aid/52_02.pdf

ここによると

テロや災害に晒された社会に生き、無意識に死の脅威にさらされた消費者にとって、幸福や癒やしを覚えるような楽観的感情を呼び起こす広告は、グローバルブランドのイメージ喚起と購入に肯定的な影響を与えると考える事が出来る。

と書いてあります。

人間というのは「無意識の内の恐怖にさらされると幸福や癒やしを求めて、それを実現させてくれそうな商品を買いやすい」という事だと理解すれば、危険から身を守る為に1,000円の時計よりロレックス、というのは納得が出来ます。この短い論文もスタンフォード大学の本もどちらも元はアーネストベッカーという人が提唱した「死の拒絶」に基づいて書いているので類似の研究と言えます。



人によってはロレックスだったり、高いお酒だったり、高いレストランだったり、ベンツ、レクサスかもしれない。高価な楽器かもしれない。

でもやっぱり、テロや災害に晒された社会を何とかしたいと思うなら「幸福や癒やしを覚えるような楽観的感情を呼び起こす広告」に引き寄せられても全く意味が無い。テロや災害を防ぐためなら烏賀陽さんの新刊、世界標準の戦争と平和〜初心者のための安全保障教室〜を買ったほうがよっぽどいい。(こんなところでも烏賀陽さんの本を紹介するとは我ながら烏賀陽さん愛に溢れている(笑))



ところがどっこい、人間というのはそうは出来ていない。

不安が生まれた原因、をなんとかするよりも、不安そのものに対処する、ほうを人間はやりがち。これはとても自然な事で、風邪になってるときに「何故風邪になったのか」という事を考えるよりも「とにかく辛い症状を何とかしたい」と考えてしまうのは自然だからです。

辛い、苦しい、不安だ、というネガティブな感情があるときに「それを生み出した原因」に対処するよりもとにかくこのネガティブな感情を消したいと思うのは仕方ないことです。

不安を消した後に不安を生み出した原因そのもの、問題解決に臨むなら非常に生産的な事になります。でも、不安を消すことに躍起になっていたり、不安から逃げることばかりすると、当たり前なのですが不安を生み出す原因が消えてないので余計に事態は悪化します。

ネガティブな感情が嫌い、消したいという人は沢山いるのですが、ネガティブな感情を消すことが目的になっていてネガティブな感情そのものが出てくる原因に取り組む人は結構少ない。

冒頭に私が「ネガティブを消そうとすると余計にネガティブになる」と書いたのもこれが理由です。ネガティブな感情が出来た原因に取り組む事をせずに、ネガティブな感情を消そうとすることが目的になっている人が結構多いからです。

それは月末の借金の支払いが怖いという人が、気晴らしに一杯酒を飲むようなものです。そら、解決せえへんで(笑)いや!気持ちはわかる!めちゃくちゃわかるよ!

ものすごく単純化すると

不安の原因→不安という感情→不安を感じる私

と言う構図なので元から絶たないといつまで経っても堂々巡りです。

そうは言っても不安は嫌だ!ネガティブな感情は消したい!

そう考えるのも自然な事です。それなら無理して明るい方向を見たり、気分転換するよりもいい方法があると思います。

それは

不安を感じる事を認めて諦めること

です。

私がうつ病になって不安だらけで生きていたときに、私は自殺を考えるくらい追い詰められました。寝れないし、寝れてもすぐ起きるし、起きたら毎秒死にたいと考えるし、不安は120%マックスです。

しばらく私はこのネガティブな感情ととっくみあいの喧嘩をしました。不安になるなんて自分らしくない!消そう!と不安自体を消すために頑張りました。全く無意味でした(笑)むしろどんどん酷くなりました。電車に飛び込もうと思ったことも何度もありますし、タクシーに乗っていても運転手に襲いかかって事故らせてやろうかという衝動と闘ったこともあります。

最終的に私は

病気なんだから仕方ない

と自分の不安を受け入れました。不安は気持ち悪いものです。嫌なものです。不安以外にもいろいろなネガティブな感情が出てきます。

それはもうすぐ消えないんだ、仕方ない。だって私は病気だもの。

これを受け入れると不安を消そうととっくみあいの喧嘩をしていたエネルギーが、不安の原因になっていたうつ病とどう付き合っていくか、改善する方法は何か、という事に向けられるようになります。不安に代表されるネガティブな感情を受け入れられず、とにかくその感情自体を消そうとしていたときはそんなエネルギーは1つもありませんでした。

ネガティブな感情を消すためにはネガティブな感情自体と闘うのをやめる

もう仕方ない。だって感じるんだもの。しかたないよ。と自分を受け入れる。その方が「ネガティブな感情を消そうと躍起になっていたときより早くネガティブな感情が消える」のです。

かつての私は不安な時ほどその不安を消そうと宗教、哲学、思想、自己啓発やらなんやらかんやら沢山読みました。でもそんなことするより一旦受け入れたらいいじゃ無いか、と最近の私は思っています。

不安を一瞬で消そう!早く早く!と望めば望むほど余計長引く、そんなイメージです。

数日前もとにかく私は死にたかった。消えてしまいたいという思いが出てきました。うつ病からの回復過程にあってもそういう感情は出てきたりします。

なんで?!もう鬱には戻りたくない!死にたいとか思ってる場合か!頑張れ!

というネガティブな感情自体と取っ組み合う気持ちが出てきます。でもそれをすればするほどドツボ。私は元気だ!なんて空元気はっても意味が無い。私は素晴らしい人間だ!とか唱えても意味が無い。

あ〜死にたいんだな〜辛いんだな〜私はなんだか追い詰められてるな〜

とへばっていたら3時間くらいでお腹が空いてステーキ1,000グラム食べる元気が出て来ました。



もし私が自分の自殺願望と取っ組み合っていたり、そんな風に考える自分を許せなかったらステーキ食いたい、とな
るのは一生来なかったかもしれません。

私も自己啓発やら宗教の本を沢山読んで「不安などのネガティブな感情を消して生きて行くにはどうしたらいいんだ?」とかなり考えたのですが、うつ病になって死ぬほど落ち込んで実際死にかけた結論は「消そうとすればするほど増える」という結論でした。

問題があって落ち込んでるときに「落ち込んでる場合か!すぐ動け!」は正しいのですが、そんなこと言ってると余計に落ち込む時間が長くなります。「落ち込んでる場合か!すぐ動け!」は論理的には正しいように見えて、人間の心の動きまで考えると論理的に間違ってるんですねえ。人間の心は面白いですね^^

そんなありきたりな結論ではありますが、私自身が落ち込んで、回復して行く過程を書いたら誰かの役に立つのでは無いかと思って書きました。イイネ&シェアしてくれると嬉しいです!

参考図書死の拒絶
アーネストベッカー世界標準の戦争と平和
烏賀陽弘道スタンフォードの自分を変える教室
ケリー・マクゴニガル死の恐怖とブランド選考に関する研究
http://www.yhmf.jp/pdf/activity/aid/52_02.pdf

追伸
最近清水さんにFacebook友達申請多いのですが一言「記事見ました。申請します」と書いて送って頂けると申請しやすいです。よろしくお願いします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

清水 有高

清水 有高Yukou Shimizu

ビ・ハイア株式会社 代表取締役

一月万冊 清水有高(しみずゆうこう)滋賀県出身。元不登校児、母子家庭育ち。ビ・ハイア株式会社代表取締役。滋賀県立大学人間文化学部卒業。ベンチャー役員、上場企業役員などを経験しコーチ、投資家、経営者として活動中。東京大学を始め各種大学でも講演多数。コーチングと読書を経営に活かし営業利益1億円以上、自己資本比率70%の会社を経営。8年間でスタッフ1人あたりの営業利益を100倍以上にする。

新着記事

人気ランキング